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キースはピアノアルバムを多く出してるけど、70年代の作品はどれも名盤。その中で一枚選ぶなら間違いなくこれ。未来に向かう強烈な瑞々しいエネルギーに溢れたピアノ。他のキース作品にはない独特の質感、空気感が好きです。#1で吹き飛ばされ、#2で死に直面し、#3で生きていることに感動する。この前半の流れは凄まじいです。
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日本でのコンサートがまるごと収録された6枚組のボックスセット。ピアノの音色が深遠で素晴らしい。即興演奏とは思えない美しいメロディが出てきたかと思うと、不協和音の現代音楽になったり。言葉にできないレベルの感情がすべて吐き出されています。
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自分はジャズと言えば、まずエバンスを思い浮かべます。モダンジャズの王道というか、スタンダードジャズの代表のようなエバンスが、実は一番ジャズから離れていると最近感じます。なんと言っても#1のhere's that rainy dayに泣かされます。この感覚は、Donny HathawayやStevie Wonderのバラードを聴いている時と変わらない。静かに歌うエバンスの情熱にしびれます。
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それまでクラシックはラベルやドビュッシーばかり聴いていた自分に、このブラームスは衝撃でした。試しに他のピアニストの録音も聴きましたが、まったくピンときませんでした。グールドのロマンチックな一面が一番表れている作品です。
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グールドが晩年に残した究極のバッハ。自分の世界を追求し続けた男が辿り着いた音は、簡潔で優しく、大きく、深く、神聖です。これはグールドのベストであり、バッハのベストでもある。
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日本人で一番好きな作曲家。1人で沈黙を味わいたい時はこれです。とても静かなピアノだけど、内に秘めた情熱、激しさや厳しさに気づいた時の感動は大きいです。不協和音や汚い音も含めて、すべてが美しいです。
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作曲家自身がピアノ作品を全曲弾いた、クラシックの世界では珍しい作品。晩年に録音したとは思えない情熱です。生涯に渡って自分の内面に向かい続けた1人の男の生き様が表れています。
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アフリカとしか形容できないピアノの音色。録音状態も功を奏して時代の空気が見事に収められている。スピリチュアルな黒い左手のベースライン。時に繊細に、時に激しくgrooveし続けます。ピアノという楽器を超えてアフリカの広い空が見えてきます。