キース・ジャレットは1976年にプロデューサーのマンフレート・アイヒャーを伴って来日、日本各地でソロ・ピアノ・コンサートを行なった。これはその時のライヴを収録した6枚組のボックスセット。当初LPで発売された時は10枚組で、計7時間近い分量に仰天したものだ。全8公演のうち、本作に収録されたのは京都(京都会館ホール)、大阪(サンケイホール)、名古屋(愛知文化講堂)、東京(中野サンプラザ)、札幌(厚生年金ホール)の5公演。各会場の演奏がそれぞれ1枚のCDにきっちりおさめられていて、6枚目には札幌・東京・名古屋におけるアンコール演奏が一括して収録してある。インプロヴィゼーション主体のソロ・ピアノとあって、会場によって演奏の出来はさまざまだが、個人的に気に入っているのは京都と札幌の演奏。特に札幌の美しさは格別だ。キースのソロ・ピアノはジャズ・ファンとクラシック・ファンの両方に支持されているが、たしかにここに聴かれる演奏はジャズの即興とクラシックの様式美の見事な結合だ。ともかく前代未聞の超大作。(Amazon.co.jpより)