Orillaina

Carlos Aguirre

現代のアルゼンチン音楽の最重要人物、カルロス・アギーレが遂に新作『オリジャニア』を発表!数々の豪華ミュージシャンをゲストに迎え、アルゼンチンはもとより南米各地でレコーディングされた本作は、アギーレのキャリアの集大成、そして新たな出発点ともなる作品にして、昨今のワールド・ミュージック・シーンでも最も注目される1枚。
現代アルゼンチンの最重要アーティストにして、多くのミュージシャンや良心的リスナーの憧れと敬愛を一身に集める天才、カルロス・アギーレ。ここ日本でも、その高い音楽性と叙情性が一体となった唯一無二の美しい作品に心酔する人々が続出し、「静かなる音楽」ムーヴメントの中心的存在として局所的に注目を集めてきました。2010年7月に、傑作と名高い1999年発表のファーストアルバム『カルロス・アギーレ・グルーポ(通称:クレーマ)』が国内盤でリリース。同年10月には奇跡の初来日公演が実現し、その人気に火がつきました。
そして遂にリリースされる本作『オリジャニア』は、自身のグループを率いて録音した『カルロス・アギーレ・グルーポ(通称:ビオレタ)』(2008年)以来、実に4年振りの新録作品。ラテン・アメリカ各地にて録音され、じっくりと時間をかけて完成させた珠玉の14曲を収録した、自身のソロ名義でのリリースとなります。 気になるゲストは、モノ・フォンタナ、ウーゴ・ファットルーソ、モニカ・サウマーゾ、グラストン・ガリッツァ、ホルヘ・ファンデルモーレ、ホアン・キンテーロ、キケ・シネシ、フランチェスカ・アンカローラ等々、アギーレと親交のある面々が揃いました。もちろん、ファルナンド・シルヴァ、セバスチャン・マッキ、ゴンサーロ・ディアスなど馴染みのミュージシャンももちろん参加し、サウンドの屋台骨を支えています。
その新作の内容はというと、まさにアギーレのこれまでの集大成ともいえる素晴らしいもの。これまで数々の名曲を書いてきたアギーレならではの「歌心」がアルバム全体を満たし、洗練された優美なハーモニーとともに心に迫ります。彼本来の美しい幽玄の音世界を中心にしながらも、過去の作品とはひと味違う、ラテンアメリカならではの「陽性」な楽曲が随所に収録されているのは、今作の制作過程を反映したもの。これまでのアギーレ作品のアートワークを手掛けてきたパメラ・ヴィジャラーサ氏によるイラストを全面的にあしらったアートワークも期待を裏切らない完成度。
タイトル『ORILLANIA』は、「岸辺」「沿岸」を意味する「ORILLA」を元にしたアギーレによる造語と思われます。都会の喧噪から離れ、パラナ河のほとりに住み、河を自らの創作活動の源、というアギーレの想いが込められた美しい響きのタイトルです。

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