Affectionate Unselfish

Sokif

このアルバムは、当初生楽器を主体にしたビートの入っていないアルバムを作りたいというコンセプトから発し、一般的にはポストクラシカルと呼ば れているジャンルに近い作品にしたいと考えていました。

しかし、曲を作り込むに従い、その時々の僕の音楽的な思考などと相まり、当初考えていた アルバムより若干エレクトロニックな要素が増えて行きました。特にAffectionate unselfish,The butterfly flies over a cloud, Girl in blue clothesは、このアルバムを端的に表しているような気がします。というのも、ずっとやってみたかったけれども前2作品ではできなかったこと、つ まり声によるサンプルを組み上げて曲を構成すること、ビート(ドラム類)を入れず穏やかな歌声による楽曲を作ることがしたい考えていたからです。 僕は聴いてくれる皆さんが、気持ちよくある種の感覚に響く音楽を作りたいと常に考えています。知らぬ間にそこにあった音楽というか、そういった 類のものです。また、直接特定の感情に響く音楽にはしたくありませんし、音楽の中に多少の驚きや実験性をいつも入れたいと考えています。しかし、 これらをバランス良く保つことは、とっても難しく、感覚的でもなく実験的でもない中途半端な作品なってしまうことが多いと感じます。少しでもこ れらのバランスが良い音楽を作ることができれば、皆の共通の感覚に響く部分、まるで生まれたての赤子のような部分が、音楽から潅み出て来るので はないでしょうか?そんなことを考えています。僕のこのアルバムがそう言った意味での良いバランスで作れているかわかりませんが、そういう音楽で ありたい、という思いも込めてAffectionateunseifishというアルバムタイトルにしました。穏やかな愛情のこもった無欲とでも言いましょうか、そ んな心境になってみてみたいものです。ここに納められた9つの音楽が、どうか皆さんの感覚に、灰かに、しかし確かに響いてくれますように。(Sokif本人によるアルバム説明)

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