Physis

Opitope

2007年にSPEKKからリリースした1st「Hau」が世界中で絶讃され、その後12kやHome Nomal、Kranky、room40など各国の老舗レーベルから個々に作品を発表してきたChihei HatakeyamaとTomoyoshi Dateによる電子音楽ユニットの、世界が待ち焦がれた2ndが遂に登場! 名盤1st以来約7年振りに満を持して発表する今作は、不可視な自然の「生成する力」"ピュシス"をテーマに紡がれた、ミニマルかつシネマティック、雪原に射す日差しのような輝かしさに溢れる4編の物語。SPEKK再始動と共に鳴らされる祝鐘ともいえる、途方もない美しさをもった電子音楽の歴史に刻まれるべき紛れもない傑作の誕生!!

アーティスト本人によるアルバム概要:
本作は2010年の録音を元に1年半かけて制作され、 その制作期間の多くを震災後の日本人として、自身も含めた人類の自然に対する畏敬の減衰を強く自覚し、テクノロジーとアートの意味や割合、規模に関して考察を進める中での制作となった。 前作「Hau」は南から北へ北上していく旅の物語であったのに対し、今作は「人類が破壊してしまった荒廃した地球のある点から、自然の力が生じて、優しく人類の暴挙を償いながら大地より蘇り、元の楽園を再生して行く物語」になっている。 古代ギリシャでは不可視な自然の「生成する力」をPhysis(ピュシス)と呼び、世界の根源であり絶対的な存在として最重要視していた。人類はピュシスからの贈り物に対してその贈与を循環させていく責務がある。ピュシスからの贈与は無論のこと無限ではなく、私たちの多くは生涯で自然を生産するよりも多く消費をしている。贈与経済社会の中では、その贈られた何かを循環させることなく自分が所有、滞留させると、贈り物に宿る霊的なもの(Hau)により不吉なことが起こると考えられている。 Opitopeの1stアルバムタイトルは"Hau"であり、 今作は"Physis"としてピュシスによって生成された作品である。

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